今年は11月の3連休にチケットが取れたので夫婦で昼から
東京に出かけた。
カミさんの希望で向かったのが、恵比寿にある山種美術館。
新しくなって開館した記念特別展「速見御舟―日本画の挑戦―」を観た。
作品数はそれほど多くなかったが、「炎舞」は圧巻でこれが観られただけで、
満足感はあった。
あの炎はどうして描いたのか想像がつかない。
それから、赤坂へ移動し、TBSあたりをぶらつき、韓国料理を食べて、
ACTシアターへ向かう。
時間の余裕もあり、パンフレットも昨年より楽に購入できた。
しかし、まだ、始まって1週間も経たないのに、手まりストラップが
売っていない。通販があるからいいというものでもないだろう。
去年のカステラが今年はないので購入したのはこれ。
「ちびなみちゃん人形」というが似ているか疑問。違う名前をつける予定。
さて、肝心の夜会はといえば…。
去年のように、流れる水の音が気になったり、内容に考え込むことが
なかったのは、一度観ている記憶からか。
昨年とここが違うという比較を全くしなかったので、違いを意識することは
なかった。
縁切り寺は時間的に長く感じた。
そんな中で耳についたのは「約束」の件。
「約束事はその場限り…嘘と同じことになる」とパンフにある。
去年は聞き流していた「約束」だったのか、観客が気になるように科白が
変わっているかはどうでもいい。
「約束」の捉え方が今回の「夜会」の鍵になるのではないかと
自分勝手に思ったから、第2幕が観やすくなったのかもしれない。
パンフの最後にみゆきさんが「あとがき」を寄せている。
その最後のほうに、このように書かれている。
「終演後、善人たちの行方に、なんとなくホッとしていただけたらと、
願うはそればかり。」
去年はホッとどころか深みにはまってしまった私だが、今年は何となく
心のざらつきもなく、ホッとはしていないものの、「善人たち」の行方が
語られていたことへのぼんやりとしたイメージが残ったという印象が
あったので、帰宅への足どりは重くなかった。