中島みゆきさんのコンサートツアーも終了し、
おそらく、これからしばらくはホットニュースはないだろう。
さて、ブログのネタはどこから取ろうか。
昨年、雑誌「ダヴィンチ」に掲載されたみゆきさんと糸井さんの
対談が、「ほぼ日刊イトイ新聞」に雑誌とは違う形で収録されて
いたことを思い出し、半分くらい読んでみた。
そこで、「ファイト!」という曲が、登場人物と関係ない人格が
サビを歌っていることについての件があった。
対談では糸井さんが「発明」といったこの件が、発表当時は、
「自分がいない」とボロクソに言われたとみゆきさんは語る。
オールナイトニッポンというラジオ番組に寄せられたものを
パクッたかのようないくつかの若者のエピソードの後に、
ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ
このサビが繰り返されるのが「ファイト!」だ。
なので、「自分がいない」という批判を受けたようだ。
当然のことながら、パクリはないとみゆきさんは断言している。
そのことをたとえ抜きにしても、この曲に「自分がいない」とは、
私は感じたことは一度もない。
このサビが入っているだけで、みゆきさんの曲と痛感する。
さらに、曲の最後のサビには、
ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく
諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく
という歌詞が直前に入る。
こんな表現をするのもみゆきさん以外には考えられない。
「ファイト!」を学生のときには口ずさんでいたというより、
がなり散らしていたが、その奥には、このサビからのメッセージに、
諦めないぞと奮い立たせるものがあったからだと思う。
そう思うひとが多くいるからこそ、いろんなところに収録される
曲になっているのだろう。
「ファイト!」