ぐぐたすを覗いたら、秋元康氏が業務連絡で読むように指示を出していた本があった。
そこで指摘されていることが的を射ているからだろうという興味から、ミーハーな私は1冊の本を読んだ。
『AKB48白熱論争 (幻冬舎新書)』
小林よしのり氏、中森明夫氏、宇野常寛氏、濱野智史氏の対談集である。
マジでハマった4人の男性論客が、メンバーを「推す」という行為や「総選挙」というイベントを通して、AKB48そのものの魅力を語り合い、現象を分析することで、日本や日本人についても考察した内容になっている。
一言で言えば、「大の大人がまじめにファンとしてAKBを語り、そこから日本社会にまで論及した」本である。
対談集なので読みやすい。
ファンの戯れ言と思われる科白も多いが、分別のあるヲタの発言として読むなら気にならない。
AKBにハマるには「推す」という行為への理解が欠かせないことはよくわかった。
ファンが「推す」行為で変質するアイドル「システム」があることで、AKBは成長してきたというのもわかる気がする。
なので、劇場に行ったり、「握手会」に出かけたり、「総選挙」に投票するという行為をしてこそ、AKB48というアイドルの本質がわかるという点を力説するのも頷ける。
ファンが推そうと思いたくなるほど、メンバーが自分をさらけだしているという、メンバー側の特性への指摘もその通りなのだろうと思った。
アイドルであるが、情報がだだ漏れになっていることで共感しやすくなっている。
私はAKBのファンではない。
ひとりのミーハーな日本人である。
なので、「握手会」や「総選挙」に参加しようとは思わないが、劇場で一度公演を観れるものならみたい気になった。
そんな本だった。
AKB48白熱論争 (幻冬舎新書)
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