どうして自分はこの仕事をしていて、また、続けているのか。
仕事をするということは、生計をたてること以外にどんな意味を持つのか。
それは自分にとってどうなのか。
私自身にはある程度の答えがある。が、それは誰しもを納得させるものではない。
その納得を得るために、仕事に関する本を時に手に取る。
この本との出会いは札幌エキナカの本屋でたまたま見つけたからである。
本屋でたまたま出会う経験はネットではなかなか味わえない。
読んだ本は、『自分の仕事をつくる』(西村佳哲著、ちくま文庫)
内容は、「仕事とはなにか。「いい仕事」はどこから生まれるのか。仕事を「自分の仕事」にするためにはなにが必要か。八木保を、柳宗理を、ヨーガン・レールを、パタゴニア社を、ルヴァンを、象設計集団を、さまざまな「いい仕事」をする人々を訪ねて回った貴重な記録。働き方が多様になってきた時代、迷ったら立ち戻りたい働き方のバイブルである。文庫化にあたり新たに10年後のインタビューを2本追加。」というものである。
著者は自称「働き方研究家」でその研修のために実施したインタビューから、「自分の仕事をつくる」ことについて考察している。
この本ではまさに仕事の「意味」を考えさせられる。
インタビューの対象は全く私の仕事とは相容れないクリエイティヴな仕事をしている人たちで、彼らの言動が自分にフィットするわけでもないのだが、少なくともかっこよく仕事をしていることには憧れる。
たしかに「自分の仕事」を「作って」いるのだ。
この本の268〜269ページにこんな一節がある。
「私たちが会社から仕事を買っているとしたら、そこで支払っている対価はなんだろう。それは「時間」である。そして時間とは、私たちの「いのち」そのものである。」
私自身、ほんとうにそうだと思ってきたことがストレートに書かれていた。
かっこよすぎるかもしれないが、いのちをかけて働いているという気持ちは持っていたいと思っている。
自分の仕事をつくる (ちくま文庫)
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