明日は鎌倉市長選挙の投票日である。
巷では関心が低いそうである。
その市長選挙候補者に、
かの夏目漱石のお孫さんがいる。
10月18日読売新聞朝刊に
候補者の横顔が掲載されたが、
件の「漱石の孫」氏の記事に
気になる思い出が書かれていた。
彼が小3のとき国語の授業で「坊っちゃん」が取り上げられた。
彼は先生の質問に答えられず、その時、先生は「おかしい」といった。
家に帰って母から初めて漱石が祖父と教えられ、
ショックでその後勉強嫌いになった。
というものだ。
その先生の発言には呆れてものがいえない。
漱石の血縁者なら漱石の作品を理解できるものなのか。
子どもは大人の影響を受ける。
大人にとっては些細なことでも大きく影響されることもある。
教師は親に次いで子どもへの影響度が高いだけに、
その発言には注意が必要である。
「蛙の子は蛙」ということわざがある。
歌舞伎役者のように親子やそれ以上の世代において、
何かの分野で世代を継いで実績をあげておられる家系もあるだろう。
ひとは時にそれを「遺伝子の継承」と表現したりする。
しかし、子どもは環境の影響をうけて育っていく。
「遺伝子の継承」も「環境の充実」があってこそ維持されるのではないか。
だからこそ、教育が大事になるのではないだろうか。