7月6日の新聞に、大分の教師たちがわが子の教員採用試験に
便宜を図ってもらうためにお金を贈ったということで逮捕された。
しっかり高倍率の試験に合格しているので困ったものである。
関係者だけに狭き門を突破する難しさを感じていたのだろうが、
これでは、生徒が努力してもしかたがないと諦める教えにしかならない。
教師という正しいことを子どもに教えるひとですら、裏では自分だけが
よければいいということをしていると明らかにしてしまって、
いかにもばつの悪い事件である。
実際、真偽のほどは定かではないが、私が学生の時代から、
教師の子どもが教師の採用試験を受ける際に、親が何かと動いて
合格の支援をするという噂はあった。
今回の事件でその噂のいくつかは実際にあったことだったかもと
思ってしまう。
そうだとしたら、本来実力主義で決まらなければいけない教員採用が
世襲制に近い状況に一部はなっていたということになるだろうか。
教育再生が叫ばれる昨今、教師の質が問われる中、この事件が示す
ことが多いのではないか。
その割りに、新聞での扱いは私からみれば軽い。
教師の専門性から考えて、大きく扱って、悪しき慣習を払拭する
きっかけになればいいのではないかと思ったりする。
まっとうに努力して教師になった、親も教師の方々がなんとなく
嫌な気分に陥らないですめばとも思う。
正直者がバカをみてはいけないのではないか。
この10日間で扱いは随分大きくなった。
かなり以前から同様のことがなされてきたことが明らかになったためだ。
地方では地元の国立大学に教育学部を置き、教員の養成をしている。
採用数より大学生の受験が多いなら、地元で教師になるのは
本当に狭き門なのだろう。
他大学生の受験もある中、地元優先で議員の口利きなどもあった
とするならば、今後の対応が注目される。
対象の教師たちはどうなるのだろうか。