今年は4名もの日本出身者のノーベル賞受賞者が出た。
最近の暗い話題から一転の明るいものだからか、受賞が決まった日から
受賞者の皆さんはテレビにひっぱりだこだったがもう下火になった感じか。
随分以前に発表したことが認められての受賞というのは、
仮説が検証されてこそ意味があるということだろうか。
それとも何か違う傾向でもあるのだろうか。
まあ、ともあれめでたいことではある。
科学者の「らしさ」をそれぞれの受賞者がインタビューなどで
醸し出しているのは面白かったりする。
そんな中で、受賞者から今の教育や研究環境について
苦言が呈されたことは興味深い。
この時ぞばかり好き勝手に発言なさったらいい。
国として教育やそれも支える研究環境をどう考えたらいいかに関して
世論の関心を作ってしまうほどになればいいと思う。
今の教育体制で足りないのは学力の養成なのか、根本的に教育する環境が
低下していないか、教師の職務と職場環境のバランスはどうか、
求められる学力を育成する教育システムになっているのかなど、
学力低下問題にだけ注目されている教育行政だが、
いろんな課題を抱えているのではないか。
そんなことの一端を世界が認める研究者たちが提言すれば、
何か変化が生まれるかもしれない。
そもそも受賞者の現在の所属が海外の大学になっていることこそが、
以前から問題視されていなかったか。
社会の変化に教育は対応すべきところとそうでないところがあると思う。
この10年は変化に右往左往させられていたのではないか。
大きな意味で教育に関心が高まってほしいものだ。
(ところで、ノーベル賞はどこまで偉大な賞なのだろうか。
どちらかというと殿堂のようなものなのだろうか)