この何回かの夜会はカミさんと一緒に出かけていた。
それはそれで楽しめるものなのだが、
昨年の夜会があまりにも私に重い印象を与えたので、
今年はひとりでもう一度行くことにした。
仕事帰りにまっすぐ東京に向かうが、赤坂には行かず、
東京駅にある酒屋に行く。
ちょうど宮城県の新澤醸造店が試飲に来ていて、
「伯楽星」の新酒をいただいたりした。
すっきりキレがあったが、購入したのはこれ。
写メでわかりにくいかもしれないが、缶の下の方が
ちょっと違う。
これはお燗ができるワンカップである。
家でないところで飲みたいがそんな機会があるだろうか。
そこから、赤坂に向かう。
ラーメン一杯食べる時間はあったが、会場近くを歩くことにする。
これまで行かなかった道はそれなりに新鮮だった。
夜会の会場に入って、前回買えなかったこのストラップを
少し悩んで購入する。
はたしてこれを使うことがあるのだろうか。
席は下手側で前回と同じだったが、少し前で端だったので
角度のあるところからの観劇になった。
それだけで印象が違うものなのかと素直に感じた。
舞台はどこから観るかでも印象が違うものなのだ。
前回と比較しながら観てはいなかったが、明らかに記憶と違う
ところがあった。こういうことも舞台ならではだろう。
長いと感じた「縁切り寺」がすっきり観れた。
その点で一番の違いはみゆきさんが科白を忘れたことで、
アドリブが入ったものの進行が止まって、素の会話がなされたと
いうことか。
これは面白かった。
幕間にオケピやてまりがどこに納まっているかを確認できたのも
ひとりだからやれたこと。
終わったあとはさっさと帰途につく。
東海道線で今年流行のハイボールをあられをつまみにいただきながら、
余韻に浸るのもひとりでの楽しみ。
この夜会は「水に流す話し」だったのかなとふと思う。
結局、ひとりで観に行くと気楽ということが当たり前のように
わかったというだけだったのかもしれない。
でも、また夜会を観に行こうと思ったし、『DRAMA!』を
買おうと思ったのは2回観たからだというのも確かだ。
明日への英気を養って、今年も暮れようとしている。