会社の若い女性社員たちが今月出たボーナスの使い道やらもう残高がないとかおしゃべりしていた。
それを聞いていた私を含むおじさんたちは、ボーナスの使い道は子どもの学費や住宅ローンで出る前から決まっていると、若干のぼやきが混ぜて、好きに使えるだけいいではないかと口を挟む。
飲み屋に場所を移し、独身のほうが世帯持ちより好きに使えるお金は多いのだという話になる。
若い女性はオヤジが銀行のカードを持っていないことなど想像できないらしい。
また、そんな状況でやりくりしながら遊んでいるのを、思いがけないことのように聞いていた。
「これでは結婚したい気になりませんね」
ぼそっとつぶやく若い女性に去来したものは何だったのだろうか。
「結婚したら生活がよくなる」から結婚をしていたのは昭和のことである。
それが難しい平成の時代に、若者たちを結婚に向かわすものは何なのか。
「ひととひととのつながり」がかけがえのないものであることが問われているのかもしれない。