今日は成人の日である。
1月15日でないことに違和感を感じる世代なゆえに、第2月曜日というのにまだ慣れ切っていないところがある。
そんな私でも成人の日であると意識する場面がある。
それは新聞を読んでいるときだ。
サントリーが毎年出している広告があるからである。
最近は、伊集院静氏が書いている。
今年のタイトルは「孤独を学べ。」だった。
大人になるためには、自分はどんな人になりたいかを、一人で考え、悩むことを氏はすすめている。
「孤独を学べ。孤独を知ることは、他人を知ることだ。」
最後の「他人を知る」というところに私は共感する。
人生は社会の真実を見る人になることで、明るくて溌剌とした人になろうじゃないかと、氏は更にすすめている。
ここらあたりは自分にはできていなかったと振り返ってみたりする。
この文章は乾杯で締めくくられる。
「酒は喜びと悲しみの友だ。」
私はあえて、酒から悲しみは切り離しているので、酒は楽しみと喜びの友であってほしいと願う。
下の息子が成人式を迎えた。うれしい限りである。
朝から出かけた彼がこの広告を読んでいる可能性は高くないかもしれないが、彼が成人の日をきっかけに「大人になること」を考えるひとであってくれたらと思う。
今日は友と乾杯を重ねているだろう息子に、乾杯。
(今日のひとりごと)
サントリーのHPにこの広告が見当たらない。
その日であることを意識した文章だから遺さないという発想もわからないでもないが、今どきの20歳が新聞広告の文章を目にすることが決して多いと思えないだけに、ネットで流すくらいのことをしてもいいのではないかと思ったりした。