札幌の街中で綿毛が飛んでいる。
ほんの少しということでもなく、ある日一日のことでもなく、
綿毛が飛んでいる。
タンポポのそれとは明らかに違う存在感のある綿毛だ。
街中を歩くひとたちは綿毛のことは気にしていないように見える。
ということは、6月にいつもあることなのだろう。
雪を気にしないように、綿毛も気にしないで歩いている。
私にははじめてのことなので大いに気になる。
スーツに綿毛が付いてほしくないので避けてみたりする。
タンポポのそれと違い、存在感だけでなく、量もあったりするので、避けきれないこともあった。
綿毛の正体は、ポプラだった。
合点はいったが、この並木を作ったひとたちは、
綿毛がこれほど舞うと知っていたのだろうか。