いつもおじゃましているブログで紹介があってこの本を読んでみた。
『配達されたい私たち』(一色伸幸著、角川文庫)
死ぬことだけ考えて生きている、うつの男。死に場所と決めた廃屋で見つけたのは朽ちる寸前の手紙の束。男は放置された7通を郵便局員に代り配達することにした。すべて届けたら自殺してラクになる、そう決意して……。神経症の時代に贈る愛と希望の物語。 あらすじでみたら、私が手に取りそうな本ではないが、この本で舞台になっているところが私の地元であることがそうさせた。
主人公の情景描写がいささか暗いのは彼がうつなので仕方がない。そのフィルターの向こうに確かに少し前の大船の風景がみえる。
地元民が読んでもすんなり入れる書き様ではあった。
ストーリーとしては、最後の3章が私にはしんどかった。
通勤時や自分がへこんでいる時に読んだこともあってか、私の頭は混乱した。
昨年、この作品がドラマになっている。
原作に忠実だったのだろうか。
そうならば、最終話だけ観てみたい。
そんな読後感の本だった。
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