昨年、夜会を観てから、40日ほど経った。
その間、ほとんどアルバム『問題集』を聞く機会もなく、紅白での『麦の唄』のインパクトが大きく、すでに、夜会が遠い思い出になりそうな状況になっている。
しかし、過去2回では夜会の中身をふりかえっていないので、今でも覚えていることで、自分勝手に、中身をふりかえっておく。
今回のお話は、私にとってはシンプルなものに思えた。
つまり、今、何が起こっているかの理解は難しくなかった。
でも、なぜ、昔の「人柱」の話しを時代が変わって輪廻しているのかはさっぱりわからない。
この作品を観た観衆にみゆきさんはどんなメッセージを伝えたかったのかは私には考えが及ばなかった。
何度か観たらわかるものは私にわかるとは限らない。分からなくても考える何かが伝わればいいのだが、そこに行き着かなかった。
今回は今までで一番ミュージカル風に思えた。
主要な3名の登場人物は皆歌唱力というか声量があり、科白は歌だった。
また、歌ではない科白の量が少なかったのではないかと感じた。
曲数が多かったことから、このことはあながち私の独りよがりではないかもしれない。
ラストの飛行機は必要だったのか。
飛行機がないと助からない設定はともかく、あのように飛行機を出さなくても、飛ばせる演出はできなかったのか。
私はあの飛行機が出たことで、舞台の「嘘」を現実的に感じてしまって、正直、ちょっと引いた。
この演目で再演するだろうか。
みゆきさん次第だろうが、私はそのときに札幌にいたら観に行かないかもしれない。
おそらく、カミさんに観に行ってもらって感想を聞くような気がする。
アルバム『問題集』の楽曲で夜会に使われたものはこれからも何かの余韻をもたらすかもしれない。