9月末に「全国学力テスト」の結果が公表された。
「
きょういくブログ」では、結果が出る度に都道府県の順位や全国平均との比較が前面に出ることが、テスト対策などの実態を歪ませる弊害が生まれていて、現行の方式でテストを実施することに反対している。
実態把握をするためにするテストは大きな単位での比較になり、それが評価につながることから、いい成績を出すための対策が講じられ、規模が大きいものほどその抑制がきかないということはあるだろう。
学力評価が実際通りになされるためにはどうしたらいいか。
○絶対評価で基準を明確にする
ここまでできるという基準に対しての評価で平均は高くなることを想定した検査にする。
ただ、これも率の比較にはなるし、平均が高いテストをする必要があるとも思えない。
○外部テストの活用
数学は数検、国語は日本語検定、英語は英検やTOEFLのように外部テストを受験して、その結果から学力評価をすればどうだろうか。
大学入試改革で英語は外部テストを導入する方向が出されているので出来ないものではないと思う。
学校での対策も表立ってはできないだろうし、結果は合否やスコアで出るので、客観的な評価も得られるのではないか。
外部テストにするとお金がかかるとか、実施時期が教科毎に異なるので、データ管理、分析が難しいなど、いろいろな不都合は出てくるだろう。
でも、例えば、英語の大学入試で外部テストが導入されれば、そのテストの低年齢向きのものをその時期に受けている経験が、そのテスト結果に影響を与えるわけだから(TOEFL Jr.を受ける人はTORFL Primaryから受けた経験があれば、そのテストへの慣れがある)、子どもにつけたい英語力を測るのにうってつけの外部テストを早いうちから受ける環境を作るのはいいのではないか。すでに自治体によっては、中学校で英検を全員が受けるところはあるわけだから、出来ないものではないはずである。
「きょういくブログ」で書かれている弊害は私のような一般人でも実際聞くことがあるので、一部の例外ではないと思う。
これはひとえに内部テストだからではないか。
統計的に整合性のある結果が出る程度の受験数でいいならば、外部テストの活用はできるのではないか。
このテスト結果を一人ひとりの子どもの指導に活用するとか教師や学校の評価に使うとかまで考えると、そんな万能なテストがあるとも思えないし、そこまでするから対策に走る現実に陥るのだろうと思う。
素直に「子どもがここまでできるようになった」ということを測るテストであってほしいものである。