やる気が大事だと教育ではよくいわれる。
それでは、どうやったらやる気が出るか。
なかなかやる気をコンスタントに維持するのも難しい気がする。
『海馬』(新潮文庫、糸井・池谷著)に、
「やる気がないなぁと思っても、実際にやりはじめてみるしかない」
という記述がある。
行動を開始してしまえば脳の機能がそれなりにやる気を出してくれる、
そのように人間はできているようだ。
気乗りがしないときと気がつけばはまるほどのやる気をだしているときの
違いはなんだろう。
「その時、その行動の達成感への快感欲求」のようなものだろうか。
ある行動のとっかかりは過去の行動結果の積み重ねで得られた
その行動の「気持ちよさ」で違い、
その「気持ちよさ」を達成したい欲求がやる気になるのではないか。
やる気を維持できないのは、その行動結果が「気持ちよい」という
その期待値が変動することによると考えるとどうだろう。
「やる気をどう出すか」はどうしたらやりはじめるかにかかっている。
「やりおえたら気持ちいい」という期待感を生徒に導ければ、
教育者としてすごい力になる。
その点では、「その顔をみれば生徒がやりたくなる」という
教育者こそ優れているといったひとがいるが、
そのひとの見識の高さに改めて感心する。