短くなった通勤読書の中、ようやく1冊読了した。
羊と鋼の森 (宮下奈都著、文春文庫)
第13回本屋大賞、第4回ブランチブックアワード大賞2015、第13回キノベス!2016 第1位と三冠を達成した作品が文庫化され、駅ナカの書店で平積みされていたので読むことにした。
本の内容紹介に書かれている通りの作品である。
高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村。
ピアノを愛する姉妹や先輩、恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った感動作。
時間帯に関係なく穏やかな気持ちで読むことができた。
時にピアノ音色が聞こえ、山の風景が見えた。
タイトルの「羊と鋼の森」がぴったりはまっている。
漫画に「ピアノの森」という作品があったと思うが、ピアノと森は音に関してリンクするものがあるのだろうか、なんて思ったりした。
内容紹介と唯一違うのは、感動作とは私は思わなかった。
感動とは違う「伝える穏やかさ」がこの作品にはある。柔らかい印象が残る。
静かな気持ちで読める本なのである。
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