中島みゆきのアルバム「CONTRALTO」の10曲めは「進化樹」だ。
アルバムとしてはあと2曲、テレビドラマの主題歌が続き、最後の4曲がドラマ主題歌となっている。
けれど、私は勝手にアルバムの最後の曲は「進化樹」と思っている。
あくまでも最後の2曲はコンサート終了後に会場に流れるBGMと感じている。
で、この「進化樹」は人類の進化という大きなテーマを扱っている。
ことづては託されてゆく 面影は偲ばれてゆく
けれど世代の7つ8つ過ぎれば 他人
何も知らずに 僕はひとりだ
この樹の根は 何処に在ったのだろう
歌詞を読んでいて、中心になるところはここだと思っている。
樹は見えている。
けれど、それを見ても進化をしたのかも、根の所在もわからない。
そんな樹が見えているので、孤独を感じるのだ。
歌詞の「進化する」はevolve
タイトルの「進化樹』はphylogenetic tree
後者の直訳は「系統樹」になる。
「ひと」という樹は、繋がっているのか違うものになってしまったのか。
その問いを突きつけられているような気がする。