昔の作家だと全集に書簡集がついていたりして、
その中に恋文なども入ってたりするのだろう。
今、恋人たちは相手に手紙は書くのだろうか。
それともメールにとってかわられたのだろうか。
会う以外の話す方法がない時代、
(固定)電話ができ、ポケベルを経て、
携帯電話の時代になり、
話すことがすぐできるようになった。
手紙が持つ役割はかなり限定されている。
話す方法でなく、メールですぐ伝えたいというような
内容でないものを、ある時間をかけて、言葉を選んで
書いて伝えようとするときに手紙という形になる。
年賀状までもメール化している今どきに、
果たしてどんな内容なら手紙にするのか。
愛の告白は直接言ったりするのが多いのだろうか。
バレンタインのチョコや誕生日のプレゼントに
メッセージを添えるくらいなら今でも多いだろうか。
手紙といえるほどの分量の文を書いて送る経験を
最近私は仕事以外でした記憶がない。
年賀状を除いて、私に届いた書簡はみかん箱ひとつ
程で一生分をまかなえそうな数しかない。
だから、他のひとに読まれたくはない手紙も
捨てられずにとってある。
会って話せなくて、でも大事なことを伝えたい。
そういう時には手紙をしたためたい。
字がへたで嫌になりながらもワープロは使わず、
間違えたら最初から書き直す。
それくらい大事なことだから手紙にする。
これは恋から縁遠くなっても変わらない。
手紙を書く機会が少なくなったことに寂しさを感じることが
ないのは、私が枯れてきたからか、ブログで擬似体験を
しているからかわからない。
でも、手紙は大切。